本記事では、リハビリ病棟における老朽化の現状と、その克服事例について解説します。
リハビリ病棟の中には、老朽化が進んでいるところが少なくありません。NHKの調査結果によると、築40年以上の建物が全国に1,623もあったとのことです。回答数は6,000施設であったため、全体の約27%が築40年以上であり、老朽化が懸念される施設が一定数存在します。
老朽化が進んでいたエリアは、東京都、大阪府、北海道で多く見られました。地方都市であっても都市部であっても、リハビリ病棟の老朽化は進んでいると言えるでしょう。
参照元:NHK(https://www3.nhk.or.jp/news/html/20250526/k10014817271000.html)
病棟が老朽化していたため、さらに地域に貢献できる病棟となるために新棟と既設棟を渡り廊下でつなぎ、再編した事例をご紹介します。介護病床の全廃決定の政策が発表されたことを機に、病院の方向性を見直した末の再建だったとのことです。
参照元:大成建設公式サイト(https://www.taisei-techsolu.jp/solution/medicalwelfare/nishio_hospital.html)
リハビリ病棟の老朽化に伴って、新築移転をしたうえで回復期機能強化を行って病棟を再編した事例をご紹介します。新築移転を計画していたものの条件に合致する土地が見つからず、地元から離れた場所に移転しました。その移転に伴って病床数を増加し、回復期機能を強化していく体制へと変更。6階建ての施設を建設し、さらに屋外リハビリを実践できるリハビリテラスが設置されたとのことです。
参照元:WAM NET(https://www.wam.go.jp/content/wamnet/sppub/top/torikumijirei/20250212_100000.html)
建て替えにより、リハビリ病棟の老朽化に対応した事例です。場所も移転してオープンしましたが、その目的はリハビリ病棟の老朽化により生じた療養・職場環境の悪化を改善することと、診療機能の拡充であったと言います。新たな施設ではリハビリ室が約2倍の広さとなり、屋外でもリハビリが行えるようになったとのことです。
参照元:看護部リクルートサイト(https://www.tokushukai.or.jp/kangobu/topic/detail.php?id=1070)
リハビリ病棟の老朽化が進んだ病院の中には、システム全体を刷新することで先進的な体制を整えた施設もあります。電子カルテや病棟看護支援、リハビリ管理、臨床検査、医療事務など、各種システムを全面的に入れ替え、業務の効率化と質の向上を図っています。
参照元:日経メディカル(https://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/all/special/it/casestudy/201007/515901_2.html)
全国には老朽化の進んだリハビリ病棟も少なくなく、今後、建て替えや改装、再建が求められるケースも増えていくでしょう。建て替えを機にシステム全体を刷新したり、新たなスタートに合わせて、リハビリ管理システムなどを導入したりするのも有効な選択肢です。
当サイトでは、リハビリ管理システムの選び方について詳しく解説しています。病棟の建て替えを機にシステムを刷新する予定がある方は、ぜひ下記の記事をご覧ください。知っておきたいポイントを分かりやすくまとめています。
※Googleで「リハビリ管理システム」と検索をして上位表示された電子カルテ・介護用システムを除く21社を調査し、無料デモンストレーション・導入事例・外部システムとの連携・サポート部門が公式HPに記載されている3社を紹介しています。(2021年12月1日時点)