リハビリ病棟やリハビリ施設の中には、SDGsへの取り組みを進めているところがあります。ここでは、SDGsの概要とSDGsに取り組む理由を解説するとともにリハビリ病棟におけるSDGsの取り組み事例を紹介しています。
SDGsは、2015年の国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」に記載されている国際目標です。ここでいう国際目標は、17のゴールとそれに関連する169のターゲットで構成されています。
SDGsの目的は、2030年までに誰一人取り残さない多様性と包摂性のある持続可能な社会を構築することです。
SDGsは、日本の持続可能な発展を促進するための指針と考えられています。したがって、多様なステークホルダーの参画が求められています。リハビリ病棟やリハビリ施設も無関係とは言えないでしょう。持続可能で、多様性と包摂性を備えた社会を目指し、積極的に取り組むことが求められます。
リハビリ病棟、リハビリ施設と関わりが深い国際目標として「目標3 保健」が挙げられます。保健は「あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を促進する」と定められています。リハビリ病棟、リハビリ施設は、日々の業務が「目標3 保健」の達成に直接貢献していると考えられるでしょう。「目標15 陸上資源」も、リハビリ病棟などと関連があると考えられ、紙の書類をデジタル化することで、森林資源の保全に寄与します。
回復期リハビリテーションに注力している大阪府門真市の病院です。門真市、企業、市民団体と協力して、地域で暮らす高齢者の健康づくりに取り組んでいます。具体的には、リハビリに関する知識を積極的に発信したり、高齢者や認知症の方を対象とした地域イベントに参加したりするなど、地域との連携を深めています(目標3 保健、目標17 実施手段)。
医療技術や予防医学、リハビリテーションに注力している広島県東広島市の病院です。SDGs未来都市東広島推進パートナーとして、17の国際目標達成に向けた多様な取り組みを続けています。具体的には、病院と地域が連携して、医療と介護を提供する体制を整備する(目標1 貧困、目標3 保健、目標11 持続可能な都市、目標17 実施手段)、保育園を設置したり短時間正職員制度を導入したりして働きやすい職場をつくる(目標8 経済成長と雇用、目標10 不平等、目標11 持続可能な都市、目標16 平和、目標17 実施手段)などです。
SDGsは、誰一人取り残さない多様性と包摂性のある持続可能な社会を構築するために定められた17の国際目標です。多様な関係者の参加が求められています。したがって、リハビリ病棟やリハビリ施設も無関係とはいえません。「目標3 保健」は、特に関わりが深いと考えられます。病棟や施設でできる具体的な取り組みを検討することをおすすめします。
以下の記事では、リハビリ病棟で遭遇する課題とその対策を紹介しています。ぜひ以下の記事をご覧ください。
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