このページでは、リハビリ病棟に求められる地域連携について解説します。地域連携が求められる理由や注意点についてまとめているので、参考にしてみてください。
ようやく退院を迎えられても、患者や家族には「どんな福祉施設やサービスが利用できるのか」、「医療費は払えるのか」、「介護保険や身体障害者手帳の手続きがわからない」、「自宅に手すりを付けなければならないが、どこに付けるべきかわからない」、「介護疲れが心配」など、様々な不安があります。そういった不安を取り除くために、リハビリ病棟は、要介護者・要支援者の相談やケアプランの作成を行うケアマネジャーなどの地域スタッフとの連携が求められます。
また、リハビリ病棟でできるようになった日常動作・活動を自宅でも実践してもらうという意味でも、家族への退院時の指導はもちろん、退院後の生活を支える地域のスタッフとの連携が必要です。
リハビリ病棟が地域連携を進める際の注意点を3点解説します。
リハビリ病棟が地域連携を進める際には確実な情報共有が必要です。情報共有が不十分だと、退院後の生活に支障が出てくるからです。確実に情報共有するためにも、患者の退院時には、ケアマネージャーや訪問スタッフに来院してもらい、カンファレンスを実施しましょう。リハビリ病棟のスタッフと地域のスタッフが顔を合わせて情報共有する貴重な機会になります。
その際は、患者の状態だけでなく、自宅状況の把握や福祉用具の選定、住宅改修の必要について共に検討し、安心して暮らせる環境づくりをサポートしていきます。
介護支援を行うケアマネージャーだけでなく、退院後に患者が通う地域のクリニックとの連携も重要です。かかりつけ医を交えて症例の検討会を行うことで、自宅生活の経過が把握できます。
また、患者に実施したリハビリが適正だったか確認したり、リハビリに不足していた要素を知ったりする機会にもなります。
退院後に地域のかかりつけ医と連携することは、リハビリスタッフの知識や技術の向上につながり、結果的に患者へのよりよいサービスの提供につながるでしょう。
特定の患者のサポートに関して地域と連携するだけでなく、普段から地域の医療従事者などと連携することが重要です。なぜなら、地域のスタッフと信頼関係を築くことは、地域全体の医療・介護サービス向上につながるからです。そのためには、地域スタッフと勉強会や症例検討会などを定期的に実施し、地域医療・介護について考えていきましょう。
リハビリ病棟と地域連携について解説してきました。リハビリ病棟での治療を終え退院する患者や家族は様々な不安を持っています。安心して生活してもらうためにも、ケアマネージャーや地域のかかりつけ医などとの連携は重要です。
地域連携でも活用できるのが、リハビリ管理システム。リハビリ管理システムを導入することで、業務の効率化や作業時間の削減に貢献できるほか、デジタル化によって患者情報の管理がスムーズに行えるので、地域との連携もしやすくなります。
以下の記事では、リハビリ管理システムのメリットやデメリットについて解説しています。ぜひチェックしてみてください。
※Googleで「リハビリ管理システム」と検索をして上位表示された電子カルテ・介護用システムを除く21社を調査し、無料デモンストレーション・導入事例・外部システムとの連携・サポート部門が公式HPに記載されている3社を紹介しています。(2021年12月1日時点)