アウトカムは日本語にすると「実績」や「影響」という意味があり、最終的に得られた結果を指します。リハビリテーションにおいては、利用者が行ったリハビリの成果を意味しています。ここではリハビリ管理システムに搭載される「アウトカムレポート機能」について詳しく紹介します。
アウトカムレポート機能とは、リハビリを行った結果として得られた内容をグラフや文章、数字で示した報告書機能のことです。文字だけでは伝わりづらい結果について、リハビリの前と後での変化や運動機能の向上を示すグラフなどを表示します。
一部のリハビリ管理システムでは、スタッフだけではなく利用者自身にも内容や成果が伝わるように、見やすいアウトカムレポート画面と印刷結果が表示できるように配慮されています。
アウトカムレポート機能では、生活に関わる筋力・握力・バランス能力・柔軟性といったそれぞれの身体機能について、数字やグラフにして表示します。実際の変化を目で見て確認できるので、達成感ややりがいにも繋がります。
過去に実施したリハビリの内容、今後予定されているリハビリ内容を一括で管理・確認できます。利用者ごとに達成できた内容をチェックしながら、必要なリハビリ内容を組み立てて今後のリハビリテーションに活かすことができます。
複数人の利用者を担当しているリハビリスタッフにとって、一人ひとりの利用者の記録を確認しながら成果を把握するのは大変な作業です。
しかし、アウトカムレポート機能を使用すれば数字やグラフでアウトカムをまとめられるので、担当スタッフが成果を視覚的に理解し、利用者に実施状況や効果を伝えやすくなります。
アウトカムレポート機能を搭載したリハビリ管理システムのなかには、利用者にも伝わりやすいようにグラフの数字やデザインをシンプルにしたり、色分けやフォントサイズを大きくして工夫をしているものがあります。
利用者が見てすぐに変化や改善するべきポイントを実感できるので、「次はこの訓練を頑張ろう」と前向きなモチベーションになります。文章のみ、または口頭で伝えられるだけの成果報告よりも利用者に寄り添った機能といえるでしょう。
リハビリデータの可視化によって、利用者ごとの課題が明確になります。アウトカムレポートで浮き上がった改善点を重視し、PDCAサイクルにしたがって方向性や計画を決めていくことができます。
リハビリテーションは、利用者ごとのデータとリハビリの実施内容、実施後の記録を一貫して管理する必要があります。
アウトカムレポート機能ではデータの登録・修正・出力に加えて、わかりやすいグラフなどで可視化できるので、利用者自身でも筋力や歩行機能の変化を実感しやすくなります。
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