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医療保険と介護保険のリハビリは併用できる?

医療保険と介護保険のリハビリは、原則として同じ疾患について長期にわたり同時利用はできないようルールが示されています。一方で、急性増悪や退院直後など一時的に併用が認められる場面もあり、リハビリ職にとっては制度を理解し、利用者に分かりやすく説明することが重要な業務となります。

原則は併用できない「介護保険優先の原則」

リハビリテーションにおいて、医療保険と介護保険は原則として併用できません。要介護被保険者に対するリハビリでは、同一の疾患について、介護保険の訪問・通所リハビリなどの利用開始日を含む月の翌月以降、原則として医療保険の疾患別リハビリテーション料は算定できないとされています。

医療・介護の併用が可能になる「3つの例外」

原則として併用は不可ですが、利用者の状態や疾病によっては、医療保険と介護保険のリハビリを併用できる例外的なケースが存在します。必要な医療的ケアを保障するための措置であり、リハビリ職が制度を柔軟に運用するために知っておくべき重要なポイントです。

厚生労働大臣が定める「別表第7」等の特定疾病

訪問看護では、厚生労働大臣が定める「別表第7」に該当する疾病の患者は、介護保険の認定を受けていても医療保険でのリハビリが可能です。具体的には、末期の悪性腫瘍、多発性硬化症、重症筋無力症、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、パーキンソン病関連疾患などの難病が含まれます。

これらに該当する利用者は、年齢にかかわらず医療保険での訪問看護を利用しやすくなり、頻回の訪問も可能です。

退院直後や急性増悪期

疾患別リハビリから介護保険リハへの移行後は、原則として同一疾患での医療リハ算定はできませんが、 手術や急性増悪により再度医療リハが必要となった場合は例外的に算定が認められています。

また、状態が悪化した場合は、医師がリハビリの効果が期待できると判断した期間に限り、医療保険での集中的なリハビリを実施できます。この場合、1ヵ月ごとの上限設定等に注意が必要です。

領域が明確に異なる場合

医療保険の対象となる疾患と、介護保険のリハビリ対象となる主訴が明確に異なる場合も、併用が可能となるケースがあります。例えば、脳梗塞の後遺症に対して介護保険の通所リハビリを利用している方が、新たに別の部位を骨折し、その骨折に対する治療としてリハビリが必要になった場合などが該当します。

ただし、これは「同一の疾患等」ではないと判断された場合に限られ、レセプトへの詳記や医師による明確な指示が必要です。

退院月はどうなる?「移行期」の算定ルール

退院直後、医療保険から介護保険のリハビリへ移行する期間には特例があります。介護保険のリハビリ利用開始日を含む月の翌々月までは、医療保険の疾患別リハビリテーション料を算定できます。

ただし、この期間に医療保険で算定できるのは「1月に7単位(140分)まで」と定められています。このルールは、医療機関と介護事業所が連携し、スムーズな引き継ぎを行うために設けられているものです。

【ケアマネ・専門職向け】利用者・家族への説明トーク

利用者から「なぜ病院のリハビリを続けられないのか」と問われた際の説明は重要です。「国の制度として、病気や怪我の治療が集中的に必要な時期は『医療保険』、状態が安定し生活の中でのリハビリが必要な時期は『介護保険』と役割が分かれています」と伝えます。

その上で、「今後は生活の場に合わせたリハビリを行うことで、より自分らしい生活を維持・向上させる段階に進みます」と、前向きな移行であることを説明します。

まとめ

医療保険と介護保険のリハビリは、介護保険優先の原則により同一サービスでの併用はできない一方で、別表第7の特定疾病、急性増悪期、診断名や利用月が異なる場合などに例外的な併用が認められています。

さらに、同一施設か別施設かによって、退院後の移行期に算定できる期間や単位数も変わります。リハビリ職は、診断名・病状・施設・開始月を整理し、最新の通知や点数表の解釈を確認しながら、医師・看護師・ケアマネと連携してプランを組み立てることが現場での悩み解消につながります。

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