バーンアウトとは、長期に渡る心身両方のストレスによって、仕事に対する意欲ややりがいを失ってしまう状態です。本記事では、リハビリ病棟のバーンアウトの実態と、バーンアウトになる原因や対策方法について解説します。
ある研究では、124名の理学療法士を対象に調査を行ったところ、多くの理学療法士が様々な理由によりバーンアウトの兆候が見られたことがわかっています。また別の研究では、回復期リハビリ病棟に勤務する看護師410名のうち、有効回答者268名のデータを分析したところ、やはりバーンアウトの兆候が見られました。
さらに海外の理学療法士を対象とした研究でも、多くの人にバーンアウトの兆候が確認されたとされています。その研究では、バーンアウトの兆候が見られる人の中で、情緒的焦燥感を抱いている人が7割以上、脱人格化が8割以上、個人的な達成感の低下を自覚している人が8割以上という結果が出ています。
参照:J-STAGE【PDF】(https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjpsy/92/3/92_92.20317/_pdf/-char/ja)
参照:J-STAGE(https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsha/61/3/61_610302/_article/-char/ja)
参照:日本神経学会【PDF】(https://www.neurology-jp.org/news/pdf/news_20221130_01_01.pdf)
参照:National Library of Medicine(https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34442449/)
医師、看護師、理学療法士などと連携して医療に取り組む「チーム医療」がうまく機能していない場合、大きなストレスとなり、バーンアウトの原因のひとつになることがあります。チーム医療の評価においては、それぞれの職種での意見交換がスムーズであるか、お互いの専門性を尊重できているかなど、さまざまな要素が重要になります。
リハビリを受ける患者は、突発的な事故によって運動能力が失われた人もいて、その人たちは精神的に不安定な状態にある場合もあります。こうした患者と関わり続けることでストレスを受けることも、バーンアウトの原因です。患者やその身内から受けるストレスによって、脱人格化を引き起こすケースもあります。
1日の仕事量が多く、激務や残業によるストレスによってバーンアウトを起こすケースもあります。残業時間が多い、深夜のオンコール対応数が多い、事務作業量が多いことから、心身共に疲弊してしまうのです。
各専門職との連携をスムーズに取り、風通しのよい環境を作ることは、バーンアウトの防止に有効です。また、上司や同僚からサポートを得られることも、バーンアウトの抑制に繋がるという研究結果が出ています(※)。
参照:【PDF】水野雅之ら5名「若手の理学療法士・作業療法士のバーンアウト傾向と セルフ・コンパッションの関連 」(https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjpsy/92/3/92_92.20317/_pdf/-char/ja)
過度の労働によるバーンアウトを抑制する上で、リハビリ管理システムの導入も有効です。患者の状態を効率的に管理できるほか、事務作業をスムーズに行えるため、業務負担の軽減に加え、病棟内での情報共有が円滑になり、チーム医療の質向上にもつながります。
リハビリ病棟のバーンアウトを防止する上で、リハビリ管理システムの導入は、業務効率化における取り組みやすい対策の一つです。リハビリ管理システムを活用してスタッフの作業量を軽減し、やりがいを持って業務に取り組める職場環境の構築を目指しましょう。
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