ここでは、地域包括ケア病棟の概要、同病棟におけるリハビリの課題などを解説しています。
地域包括ケア病棟は、急性期治療を終えて病状が安定している方に対し、リハビリテーションや療養相談、環境調整などのサービスを提供し、暮らし慣れた地域への復帰を支援する病棟です。
具体的には、医師・看護師・理学療法士・作業療法士・言語聴覚士・管理栄養士・医療相談員などが連携しつつ、さまざまなサービスを提供します。対象となる病名がない点、入院期間の上限を60日としている点も特徴です。
回復期リハビリテーション病棟は、脳血管疾患、大腿骨骨折など、所定の病気の急性期治療を終えて病状が安定した方に対し、さまざまな専門職が連携しつつ、集中的なリハビリテーションを提供する病棟です。
在宅復帰などを支援する点は同じですが、回復期リハビリテーション病棟では対象となる病名が限られています。また、入院期間の上限は180日です。
回復期リハビリテーション病棟の退院前訪問指導について理解を深めたい方は、以下の記事を参考にしてください。
2024年診療報酬改定で新設された病棟です。具体的には、急性期病棟などが受け入れてきた軽症・中等症の高齢者を主に受け入れて、多職種連携のもと早期にリハビリテーションを開始し、暮らし慣れた地域への復帰を支援する病棟を指します。
地域包括ケア病棟との主な違いは役割といえるでしょう。地域包括ケア病棟はポストアキュート(急性期を経過した患者)とサブアキュート(在宅、介護施設などで症状が急性増悪した患者)に対応する病棟、地域包括医療病棟はサブアキュートに特化した病棟です。
地域包括医療病棟については、以下の記事で詳しく解説しています。
地域包括ケア病棟は、受け入れる患者の病名に制限がありません。病状は安定しているものの、内科・外科・整形外科など、さまざまな診療科の患者を原則として受け入れます。
したがって、患者の状態を把握しにくい傾向があります。暮らし慣れた地域への復帰を適切に支援するため、状態の把握に努めなければなりません。リハビリ管理システムを導入すると、各患者の情報をまとめて確認できるようになります。
地域包括ケア病棟へ入院する前からフレイル状態に陥っている方や病気に伴い機能の著しい低下を起している方が少なくありません。60日の入院期間では、ADLの自立が難しいケースもあります。
したがって、入院時から多職種連携によるゴールの設定、計画的なリハビリの実施が求められます。リハビリ管理システムを導入すれば、多職種間、リハビリスタッフ間の情報共有を図りやすくなります。
地域包括ケア病棟は、急性期治療を終えた方を対象に在宅復帰などを支援する病棟です。さまざまな患者に対応しなければならない、限られた入院期間でADLの回復を図らなければならないなどの課題を抱えています。
これらの課題の解決にリハビリ管理システムが有効です。リハビリの現場で遭遇しやすい課題とその解決法を知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。
※Googleで「リハビリ管理システム」と検索をして上位表示された電子カルテ・介護用システムを除く21社を調査し、無料デモンストレーション・導入事例・外部システムとの連携・サポート部門が公式HPに記載されている3社を紹介しています。(2021年12月1日時点)