このページでは、リハビリ病棟におけるカンファレンスについて解説します。カンファレンスの課題や解決策についてまとめているので、参考にしてみてください。
リハビリ病棟で定期的に行われるカンファレンスでは、主に3つの課題があげられます。
まず1つ目の課題が時間の確保です。リハビリ病棟のカンファレンスの参加者は、医師、看護師、リハビリスタッフ、ソーシャルワーカー、管理栄養士など多職種にわたります。それぞれ勤務時間が異なるため、開催時間の確保が課題になりやすいです。カンファレンスは、多職種が集まって初めてそれぞれの立場から議論されるようになりますが、無理な時間帯に設定するとカンファレンス自体の質が下がるほか、開催自体が難しくなることも。1つの職種に負担がいきすぎないように、開催時間の工夫は重要となります。
2つ目が開催方法です。多職種が集まるカンファレンスでよくありがちなのが、議論ではなく、単なる報告会になってしまうことです。忙しい中、各職種が時間を作って集まっているにも関わらず、ただ報告になってしまえば、カンファレンスに意味を見出せなくなってしまいます。どのような形でカンファレンスをするのか、カンファレンスの目的は何なのかについて、あらかじめ共通認識を持っておくことが大切です。
3つ目が情報共有です。特に、入院初期のカンファレンスではリハビリの計画が協議・立案されるため、多職種との情報共有が重要視されます。なぜなら、現在では、医師や看護師はもちろん、社会福祉士や管理栄養士など、それぞれの専門性を活かして評価することが、リハビリを進める上で大切だとされているからです。適切な評価をするためには、カンファレンスで漏れなく情報共有されなければなりません。
時間の確保や開催方法、情報共有がリハビリ病棟のカンファレンスにおける課題となることを紹介しました。ここでは、課題の解決策を解説します。
時間を確保するためには、まず、全職種が出勤している平日にカンファレンスを設定しましょう。医師や看護師など、多くの職種はシフト制のことが多いと思いますが、どの職種も出勤している平日にカンファレンスの日程を設定しましょう。患者の人数やカンファレンスの頻度は病院によって異なりますが、週に1度設定している病棟が多いようです。夕方に設定すると残業になってしまう可能性もあるので、9:30~10:00など朝の時間帯の方が比較的集まりやすいでしょう。
開催方法としては、短時間でカンファレンスを行うことが重要です。1時間など長時間で設定すると、時間の確保が難しくなります。患者1人につき15分、1日2人までにするなど、無理のない範囲で設定し、短時間で協議を行いましょう。
効率的にカンファレンスを行う上で重要なのが、カンファレンスシートを事前に記入し、話し合う内容を明確にすることです。話し合いの内容が決まっていないと、短時間のカンファレンスでは効率的に協議ができなくなってしまいます。論点を明確にし、どの職種も平等に意見が言えるような場を作ることが大切です。
リハビリ病棟のカンファレンスについて解説してきました。リハビリ病棟には医師や看護師を始め、さまざまな職種が関わっています。効率的にリハビリを行うためにカンファレンスは重要な役割を果たします。なるべく全員が集まりやすい時間帯かつ短時間で開催し、話し合う目的を明確にすることが有意義なカンファレンスにするポイントです。
また、カンファレンスを行う上で重要な多職種への情報共有は、リハビリ管理システムを導入してスムーズに行いましょう。情報共有ミスの削減や業務効率化につながります。
以下の記事では、リハビリ管理システムのメリットやデメリットについて解説しています。ぜひ参考にしてください。
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