このページでは、リハビリ病棟における言語聴覚士の不足について解説します。言語聴覚士が不足している原因や解決策についてまとめているので、参考にしてみてください。
言語聴覚士は、言語障害や聴覚障害、声や発音の障害など、言葉によるコミュニケーションの問題の本質を明らかにし、必要に応じて訓練や援助を行っていく専門職です。同じリハビリ職種である理学療法士や作業療法士と比べて人材が少ないのが現状。言語聴覚士が不足している原因について解説します。
まず1つ目に、他のリハビリ職と比べて認知度が低いことがあげられます。言語聴覚士は歴史の浅い職種といわれています。理学療法士と作業療法士が国家資格として法制化されたのは1965年。一方で、言語聴覚士は1997年と30年以上の差があります。そのため、未だに他のリハビリ職と比べて認知度が低く、目指す人も少ないため、人材不足が深刻化しているのです。
言語聴覚士になるには、国家資格に合格する必要がありますが、理学療法士や作業療法士と比べて、合格率が低いのが特徴です。実際に、2023年の言語聴覚士国家試験の合格率は67.4%。理学療法士は87.4%、作業療法士は83.8%なので、20%近くも合格率に差があることになります。ただ、言語聴覚士の試験が他の職種に比べて極端に難しいわけではなく、養成所の少なさなども関係しているようです。
参照元:厚生労働省(https://www.mhlw.go.jp/general/sikaku/successlist/2023/siken21/about.html)
参照元:厚生労働省(https://www.mhlw.go.jp/general/sikaku/successlist/2023/siken08_09/about.html)
言語聴覚士が不足している大きな原因は、他のリハビリ職種に比べて認知度が低いということを解説してきました。ここでは、リハビリ病棟における言語聴覚士不足の解決方法を紹介します。
まず大切なのが、言語聴覚士不足の根本の原因である、認知度をアップさせることです。理学療法士や作業療法士は知っていても、言語聴覚士は知らないという方が多くいるため、地域に向けてアピールしていくことが大切です。特に若い世代に言語聴覚士を知ってもらうためには、中学校や高校で授業を行ったり、リハビリテーションの仕事を体験してもらったりすると良いでしょう。
高齢化が進むにつれて、リハビリ病棟における言語聴覚士のニーズはますます大きくなっていますが、多くの病院で人材が足りていないのが現状です。配置される人数も少ないため、1人で多くの役割をこなしている場合もあります。言語聴覚士になりたいという人を増やすためには、まず現場の改善が重要。言語聴覚士はリハビリ業務を腰で行うのではなく、他職種と定期カンファレンスに参加し、気軽に情報交換できるような関係を築くことで、さらなる活躍が期待できるでしょう。情報管理の際には、リハビリ管理システムの導入が業務の効率化や現場の負担軽減につながります。
リハビリ病棟における言語聴覚士の不足について解説してきました。理学療法士や作業療法士と比べて歴史の浅い言語聴覚士は、認知度の低さから人材不足となっています。言語聴覚士になりたいという若い世代を増やすためには、中学校や高校で授業を行うことや、他職種との連携強化が大切です。
現場の負担を軽減し、コア業務であるリハビリに注力するのに役立つのが「リハビリ管理システム」。業務が効率化されれば、若い世代にとってより魅力ある職となるでしょう。
以下の記事では、リハビリ管理システムのメリットやデメリットについて解説しています。ぜひ参考にしてください。
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